・パイピング、ファスナー、ボタン選び 

  パイピング
   パイピングは服の表情をつくってくれる大切なパーツですが、カジュアルなデザインならば、
   いっそなくても構いません。
   パイピングは普通の生地をバイアス裁ちしてつくります。ほとんどの仕立屋はパイピング用
   生地を用意していますが、私はいつも自分で買って持っていきます。
   というのも、最近はよほど高級な店でない限り化繊を使っているから。別に化繊が悪いとは
   言いませんが、割高といっても何百円の世界だし、ならば奮発してシルクを使ったほうがい
   いじゃん、と思うからです。
   というとほとんど自己満足の世界みたいですが、店のサンプルから選ぶとどうしても色が限
   られてしまうし、店の持ってる生地は何だか厚手で、仕上がりがぼってりやぼったく見えて
   しまう、というのが最大の理由です。
   だからここは奮発して、生地を買うついでにパイピング用のシルクも買っておきましょう。
   一般的にはサテンを使います。必ず薄手のものにしてください。厚い生地だと、縫い子さん
   も細かい作業がしにくくなるので、繊細に仕上がらないし、共布でつくるボタンが太くやぼ
   ったくなります。サテンで仕立てる時も、パイピングは薄手のものを別途買ったほうがいい
   と思います。
   バイアス裁ちなので、結構分量がいります。長めの旗袍なら、1.5mは必要と思ってください。
   素材は薄めのサテンがベストですが、コットン地のカジュアルデザインには違和感ありまく
   りですから、本体と同じ布を使ったほうがいいです。
   変化球として、柄物でパイピングっていうのもアリです。30年代テイストの旗袍なら、思い
   きって太く柄物を使い、その周囲にさし色で別色のパイピングを巡らす、なんて遊びも面白
   いと思いますよ。
   パイピング地を選ぶ時は、必ず仕立てる布も持参して、色合わせをしましょう。
   洋服に慣れた目には同系色が無難と思いがちですが、反対色を合わせてみると思いのほかス
   テキだったり、という嬉しい発見があるはずです。じっくり時間をかけて、色々試してみて
   ください。  
  
   裏地
   無難に同系色で構いません。シルクなど高級素材を使う場合は、「電力紡」という名前のシル
   ク薄地がありますので、これを使えばいいと思います。値段がそんなに高くないので、私はフ
   ォーマル以外のものも、ほとんど電力紡でつくってしまいます。
   パーティウエアなど、華やかな席に似合う旗袍を仕立てるなら、裏地のスリット部分にレース
   を巡らしてもおしゃれです。レースは現地調達でもいいですが、限られた時間を有効に使いた
   いなら、日本から用意していくほうがいいでしょう。

   ファスナー
   むかし式の、脇が全部ボタン止めというデザインにするなら、ファスナーは必要ありません。
   最近は中国のファスナーの質もずいぶん良くなっているのですが、デザインが武骨だったりす
   るので、気になる人は日本で買って行きましょう。30cmくらいが目安です。

   ボタン
   一般的に、ボタンはパイピングと共布です(パイピングがない場合は生地と共布)。
   旗袍をはじめ、中国服というとあの独特のデザインのボタンを思い浮かべると思いますが、実
   は色々遊べます。コレクションページには、つけボタンを使っているものがいくつかあります
   ので、デザインの参考にしてください(New orderの#4、30'sの#14などを)。
   
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