快楽家庭とは
1936年から1949年にかけて、上海で発行されたA5版の婦人雑誌です。我が家には数冊の欠けはあるものの、創刊からのバックナンバーが揃ってます。4号目で政変による資材不足で一旦休刊し、半年後に“家庭”という名前に変更されて復刊。1949年の中華人民共和国成立後の廃刊まで続いてます。
快楽家庭との出会い
1987年当時、上海のみならず中国全土に“内部”という正体不明のものがそこら中にありました。“内部商店”に外国人は入れず、“内部資料”は外国人の目に触れてはいけないという話でしたが、そこは中国。“緩い内部”と“厳格な内部”の2種類あって、外国人も、緩い内部には結構出入りしていたもんでした。
南京路西蔵路の交差点に、音楽書店の“内部”があり、そこには日本で買うと小遣いがふっとぶヘンレ版の楽譜などがふんだんに、しかも目を疑うような安い値段で売っており、よく利用したのですが、なぜこんな素晴らしい店が内部かというと、売り物全てが海賊版だったからに他なりません。まあ、国営商店が海賊版を売るだけの豪毅さが、当時の中国にあったということにしておけば、全てが丸く収まることでしょう、たぶん。ただ、ここは比較的“厳格な内部”で、外国人とわかると速攻で追い出されるので、行く時の服装には気を配っておりました。
この雑誌を手に入れたのも、いわゆる“内部書店”。昔色街、今書店街の福州路の外文書店期刊門市部です。ここはかなり緩い部類で、当時上海に住んでいた外国人で古い雑誌に興味がある人なら、必ず1度は覗いているんじゃないでしょうか。内部にしてはかなり高い価格設定も、そのへんを計算に入れていたのかもしれません。
とはいえ、婦人雑誌の絶対数はかなり少なく、手に入れられたこと自体、かなりラッキーだったと言えます。
快楽家庭の内容
婦人雑誌ですから、内容は主に家庭のやりくり、子供の教育が中心で、あとは小説など。
快楽家庭のどこが面白いのか
ひと言で言って、けったいな広告です。また、「デートべからず集」などもあったりし、時代は変われど人間の考えることなんか同じなんだと笑えます。また、日本では“欲しがりません勝つまでは”をやっていた時期に、“永遠に夫の恋人でいつづけるために”なんて特集をやってたりしています。日本軍に接収されていたとはいえ、上海はやはり上海なのでした。しかし、1949年に近づくほどに内容が文字ベースになり、内容も堅めになっていきます。そのへんの変遷に注意して見ていても面白いです。
ここで紹介するもの
広告、記事を問わず、面白いと思ったものを順次紹介していきますんで、どんな内容になるかわかりません。っていうか、まだ何も考えていないので、「こんな内容ある?」などのリクエストをしていただければお応えいたします。