薺菜大[食昆][食屯]
(なずな入りワンタン)

 1987年、上海に留学している時、学校の近所にある百貨商店の売り子のおねーさん宅に作り方を習いに行った時に撮影したもの。左下にある茶色いかたまりがワンタンの皮です。ちょうど工程も撮影してたので、今回はその写真を利用しながら説明します。

 中国人といえばあたかももれなく餃子を食しているように錯覚しがちですが、餃子を常食してるのはあくまで北方であって、南方に属する上海などではほとんど食べられてません。そのかわり、上海では「大[食昆][食屯]」と呼ばれる、青菜がたっぷり入ったワンタンを好みます。対して「小[食昆][食屯]」というのもあるのですが、こちらは日本のワンタンに近く、皮が薄くて中身は肉のみ。でも、上海でワンタンといえば大きいほうがメインです。皮の厚さはちょうど日本で市販されてる餃子の皮をちょっと薄くしたくらい。これに青菜がたっぷり入ったひき肉餡を包み、茹でてから塩味のスープに浮かせます。

【材料】

豚ひき肉  250g
なずな 500g(なければチンゲンサイで)
ワンタンの皮 75枚くらい
塩、こしょう、ゴマ油 各適量
[スープ]
塩、あさつき、植物油、がらスープの素 各適量

ひき肉→150×2.5=375円
なずな(冷凍)→450×2=900円
ワンタンの皮→450×2=900円
その他調味料等もろもろを含め
ご予算 2500円くらい
(チンゲンサイを使えばもっと安上がり。ナズナを野原から摘んでくればさらに安上がり)
【作り方】
1 なずな(写真はチンゲンサイ)はさっと茹で、水気を絞ってみじん切りに。
2 1とひき肉(写真でわかる通り、かなり脂が多いです)、調味料をよく合わせる。中華鍋でつくってますが、火を通すわけじゃないです。
色合いを見てわかる通り、かなり野菜の比率が高いです。味付けは日本人の感覚だとついつい薄めにしてスープの味で食べる感じになっちゃいますが、結構しっかり下味をつけておいたほうがおいしいです。
3 さて、包みましょう。まず餡をこのくらい皮に乗せます。

4 手前に向かって真ん中から2つに折りますが、その時、上に来る皮を少々長めに。

5 手前側の皮を向こう側に折り返し、折り返したほうの両角を中央でくっつけると、手元にある包み終りのような形になる。これが大ワンタンの定型の包み方。最初はちょっとまごつきますが、慣れれば簡単です。
6 茹でます。中華鍋か大きい鍋にお湯をたっぷり沸かし、ワンタンを入れてくっつかないように時々返しながら、強火で約5分くらいです。ワンタンが浮き上がって、中身がふくらんできた頃が茹で上がり。
7 茹でている間にスープをつくります。あさつき(なければ万能葱)を1cmくらいの長さに切り、植物油と合わせておきます(写真)。これを適量(小サジ1くらい)どんぶりに入れ、塩、がらスープの素(上海ではもっぱら化学調味料です)を入れ、お湯を注ぎます。お湯の代わりに私は茹で汁を入れますが、そこはお好みで。
8 7のどんぶりに茹で上がった6を入れて出来上がり。好みで黒酢をたらしたり、辣椒醤(トウバンジャンみたいなの)を入れたりしてどうぞ。
・冷凍ナズナとワンタンの皮は、件の中国食材店で手に入ります。ナズナはかなりゴミや泥がついてるので、茹でたあとよくよく洗ってください。
・余ったワンタンは茹でてないものなら冷凍しておけばその都度茹でるだけで食べられるので便利。多めに作って冷凍をお勧めします。茹でてしまったものなら冷蔵庫に取っておいて、翌日にでも多めの油で焼き、酢醤油で頂くとおいしいです。
余談
最近は何と、こんな気の利いた冷凍を売ってるんですね。1kg、50個入ってたったの800円ちょっとです(新宿・知音調べ)。お味は上海の下町で食べるワンタンさながらです。自分でつくる前にこっちを試食してみて味つけの参考にするといいかもしれません。