食材について
こと中国料理をつくるとなると、問題になるのが食材です。
最近はスーパーにコーナーがあることが多いので、
ザーサイなどはかなり手に入れやすくなりましたが、
一番大切なのは、実は調味料なのです。
1 油
一番大切なのが、油に対する考え方です。
中国料理=脂っこいと思っていませんか? だから家で作る時にはついつい油を控えめにしていませんか?
それで、「うちではどうもおいしい中国料理ができない」と思っていませんか?
その原因、ほとんどが油の使い方にあります。
炒め物を作る時、油の役割って何でしょう? と聞くと、家で失敗なさってるほとんどの方は「材料を焦げ付かせないため」と答えるのではないでしょうか。そこが間違いのもと、油は潤滑油にあらず、です。中国料理にとっての油とは、「食材の味を引き出し、うまみを加えるもの」なのです。
正直私も、最初に上海の家庭で料理を習った時、油の量にはかなりビビりました。ハッキリ言って日本人である私の理解の範疇を超えてました。大さじ〜杯なんていう世界じゃありません。例えば4人分の炒め物をつくるなら、少なくとも50ccは加えてるんですから。
なのに出来上がった料理はちっとも油っこさを感じません。そこに火力のマジックがあるのです。
炒め物をつくるなら、まずは白煙が上がるほど鍋を熱します。そこに大量の油を加えると、あっという間に油が熱くなりますので、材料を加えて手早く炒め、調味料を加えて出来上がり。時間と火力の勝負です。
目一杯鍋を熱することで油臭さが抜け、油の粘度がなくなるので、材料に油がまとわりつくことがありません。また、大量の油を使うことによって、一旦材料に吸収された油が周囲の油に引きだされるので、あぶらっこさを感じないのです。
ですからおいしい中国料理を作ろうと思ったら、鉄の中華鍋を必ず用意してください。テフロン加工なんかもっての他。
また、電磁調理器でおいしい炒め物を作るのもかなり無理があると思いますが、その場合はとにかく最初に鍋を目一杯熱していただければ何とかなると思います(北京で一時期使っていたので、経験則)。
さて、油の種類ですが、調理法さえしっかりしてれば普通のサラダ油で充分だったりします。広東料理圏ではピーナッツ油を多用しますが、日本ではすごく高いですし、上海の家庭で使われてる“重油”と呼ばれる菜種油は日本では手に入らないし、料理がちょっと冷めるとすごく油臭くなるし、耐性がないとお腹を壊します(日本人が中国に行ってお腹を壊す原因のほとんどがこれだと思う)。
2 醤油・酒・黒酢
最初に揃えておいてほしいものです。どれも中国食材店で入手可能。左から醤油、黒酢、酒になります。
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1 醤油 なければ日本の醤油でもいいんですが、味はもちろん、日本の醤油だと色合いが上品になっちゃうんですよね。 というわけで、私は日本でも手に入る広東の“老抽王”をメインに使ってます。日本のたまり醤油のようなもので、かなり色がつきますが、味はまろやかです。同じメーカーで“生抽王”というのも出してますが、こちらは塩分がきついので、両方買って“老”で色づけと風味、“生”で味付けという風に使い分けてます。592ml/400〜500円くらい 2 黒酢 江蘇省の鎮江というところのものが最高です。北方では山西省産を使うんですが、私は鎮江産のほうがマイルドかつ香り豊かなので好きです。バルサミコそっくりなので、バルサミコで代用という手もありですが、ハッキリ言って鎮江酢のほうがずっと安いです。餃子につけて食べたり、酢豚や魚香肉絲など、お酢の風味を大切にしたい時に使います。これはうちの近所の中国食材屋で購入したもので、350円/500mlでした。 3 酒 紹興酒です。中国にも料理酒がありますが、材料も製法も紹興酒と同じだし、日本では手に入らないので、ちょっとぜいたくながら紹興酒を使えばいいでしょう。飲めるし。日本酒で代用も可ですが、やっぱり料理の風味が違います。 |
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3 香辛料
「中国料理って独特の香辛料が必要なんでしょ?」って思ってます? いらないっすよ、そんなの。実際、向こうの家庭でずらりと香辛料が揃ってるキッチンなんか見たことありません。
紅焼肉には八角と花椒を使ってますが、これだって生姜と葱の風味だけで充分です。
4 腐乳
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豆腐を塩漬けにして調味液に漬け発酵させたものです。味は沖縄の豆腐ヨウというのにそっくりで、お粥のおかずにしたりします。腐乳がキライな日本人って結構多いんですが、慣れれば病みつき。画像は紅麹で色付けし、バラの花びらで香りをつけたものですが、この他にもシンプルな白腐乳、紅麹を加えた紅腐乳(見かけは画像と同じ)、唐辛子を入れた辣腐乳などがあり、料理には主に紅腐乳を使います。
調味料なんかにできるの? と思われるかもしれませんが、餃子の餡に少量加えたり、餃子のたれに入れたりと、結構用途は多く、また、広東地方では、青菜の炒め物に加えたりもします。紅腐乳と醤油、酒で味付けした鶏手羽の唐揚げなどは絶品ですし、工夫して使えば、料理のレパートリーはぐっと広がるはずなので、ぜひこの味に慣れて使っていただければと思います。
ちなみに日本の中国食材店で良く見かけるのが台湾の黄日香というブランドのものですが、漬かりが甘くて塩気がきついので、あまりお勧めできません。北京の王致和というブランドのものがたま〜にありますので、こちらを買われるのをお勧めします。
また、冷やご飯でつくったおかゆと、目玉焼きを真ん中でパタンと折り畳んで両面焼いた荷包蛋と腐乳で、中国家庭の朝ご飯が簡単に再現できちゃいます。これにウリや大根を甘めの調味液で漬けた中国の漬物“醤菜”を添えればカンペキですが、キューリのQちゃんや酒悦の福神漬けでも代用可能。うちでは時間のない時の朝ご飯はもっぱらこれです。1ビン450円くらい。
5 ひき肉
「うちで作る餃子はどうも中身がポソポソである」、「何で肉団子がしっとりできないのだ?」とお嘆きの方、赤身のひき肉使ってるでしょ?
麻婆豆腐など直接火を通すものを除いて、私は脂身が多いひき肉を使ってます。コレステロール? んなもん気にしてたらおいしいもん食べられないです。どうしても気になるなら、ポソポソでガマンしましょう。肉団子については水を入れるという裏技があるのですが、それでも脂身が少ないとフォローしきれません。
水餃子、ワンタンに至っては、わざわざ豚の背脂を買ってきてスピードカッターで挽いて入れてます。ひき肉と背脂と同割で。日本式の焼き餃子を作る時は、普通のひき肉でいいでしょう。騙されたと思って一度試してみてください。
6 最後に
う〜ん、まだまだあるような気がするが、とりあえずはこのくらいで。最後に中国食材が豊富な店を紹介しておきます。東京住まいなので首都圏ばっかりですが、ご容赦ください。